療育のなかで文字を読むことの土台の力を育てています。
子どもたちは、小学校に上がるまでに文字に興味を持ち読めるようになります。
男の子と女の子を比べると、女の子の方が早く興味を持ち始め、年長になるとお手紙を書いたりすることができるようになる子も出てきます。一方、男の子は女の子に比べるとひらがなに興味を持つことが遅い子が多いと思います。
子どもが文字に興味を持ち読むことができるようになるのは4〜5歳ごろと言われています。年長になってもひらがななどの文字に興味がない場合、親としては少し心配になります。
本屋さんに行ってひらがなのワークを買ってお子さんに取り組んでみる方もいますが、ひらがなに興味のないお子さんの場合、何度練習してもなかなか思うように覚えてくれないということがあるかもしれません。
ひらがなを練習する場合、何度もひらがなを書くことによって覚えさせようとしてもうまく覚えていかないお子さんは、ひらがなを読めるようになる土台の力が育っていない場合があります。
ひらがなを使うために必要な能力は、2〜3歳ごろから徐々に備わっていきます。ですから、その頃からひらがなの読みの基礎となる能力を育む必要があります。
一つは、ことばを理解力です。
文字はことばを表すためのものですので、文字を覚える前にはことばの知識(語い)がある程度備わっている必要があります。ことばの理解力が高まっていないとひらがなを読んでも意味を理解することができません。
ですから、いろいろな体験をすることによって、まずは理解したり話したりできることばを増やすことが大切です。
もう一つは、音の認識能力です。
幼い子どもたちは、ことばを音の組み合わせではなくひとかたまりのものとして理解しています。ひらがなを読んだり書いたりすることができるようになるためには、ことばをひとかたまりのものではなく一つひとつの音(モーラ)に分解することができる必要があります。
例えば「りんご」ということばは、「り」「ん」「ご」という3つの音に分けることができます。
このように単語が音(モーラ)の組み合わせでできている、と気づくことを「音韻認識」と言います。
はればれでは、療育のなかで繰り返し練習しています。